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2006年08月28日

フランス人のバカンス

7月の終わりからちょうど今日まで、
パリのガニェール氏の店はお休みだ。
フランス人は大抵3~4週間のバカンスを取るため、
パリの8月は、噂通り多くの店がお休みをしている。
言い換えれば、やっているレストランやショップはツーリスト向けということだ。

とはいえ、どこの国でも大抵夏休みはあるのだから、
食べることに楽しみを持つ世界の人々のために、
3つ星レストランなら営業していてもいいのでは、とお思いだろうか。
確かにオープンすれば、経営的にはいいこともありそうだ。
しかし、高級店であるほど求められる質の高い料理とサービスを維持するためには、
順繰りに休んだのではうまくいかない。
やはり一定期間、一斉に休んで、この時期はスタッフ皆に
気分転換を図ってもらおうという発想だ。

ガニェール氏のバカンスは、
以前お話したように軽井沢で一週間を過ごし、
そのあと香港に向かった。実は香港に、10月に店を出す予定となっているのだ。
その打ち合わせを終えたあとは、ベトナムでのんびりバカンスを過ごした。
今頃はそれも終え、パリに戻って、レストランの厨房に入り、
職人らしくコックコートに身を包み、明日からの準備をしているはずである。

日本の「ピエール・ガニェール・ア・東京」では、
さすがに3週間というわけにはいかなかったが、9日間のお休みをいただいた。
スタッフは、旅行に行ったり、
普段はお休みが重なって行かれない興味のあるレストランを食べ歩いたりと、
それぞれに充実した休みを送った。
オリビエシェフやステファンシェフは、フランスに里帰りだ。
久々に家族や友達の顔を見、こちらもまた充実した日々を送ったようだ。

レストランがオープンして初めての夏も、そろそろ終盤。
徐々に秋の気配が近づいてきた。
バカンスを終えてパワーアップしたスタッフが、
より一層気合を入れた味とサービスで、お客様をお迎えしております。

ガニェール氏の次回来日は、9月後半を予定しています。
詳細は、レストランまでお問い合わせください。

投稿者 PGT : 08:58

2006年08月22日

気合の入った新ディナーコース

少し前から、ディナーコースの内容が新しくなった。
ガニェール氏が来日中に、考案・試作し完成させた、気合の入ったものである。
試作中の厨房に、たとえば鰻が取り寄せられていれば、
「ガニェール氏スタイルの鰻料理とはどんな一皿に仕上がるものか?」
とスタッフはみな興味シンシンであったし、
一皿を作るのにタマネギを2種類用意しているのを見ては、
「一体どんな風にこの二つを使い分けるのだろう?」
と、彼の頭と手から生み出される料理を楽しみに待ったのである。

そして完成されたのが、甘鯛のオーブン焼きから始まるコースだった。
甘鯛は、「ティエッド」に仕上げてある。
ティエッドというのはフランス語で、「ほの温かい」温度のことだ。
甘鯛にはムール貝と赤ピーマンが添えてあり、食べると、ピリッと辛味が。
隠し味にエスペレットというスペイン産の唐辛子を使っているのだ。

二皿目は、薄くスライスした豚の脂、ラルドをまとった蟹のサラダと野菜のゼリーだ。
抹茶で風味づけしたマンゴーやピンクグレープフルーツも入る。
食べればふわっと、ごま油の香りが広がる。
お皿の縁に添えられた酸っぱいオゼイユのピューレと共にいただけば、
暑い季節に、一服の清涼剤となるようなサラダである。

三皿目は玉葱のファルス。大きな玉葱をくり抜いた中に、
小さなパールオニオン、ジロール茸、フォワグラを入れ、
ウイキョウで風味をつけた鶏のブイヨンを注いでいる。
素材を包むように漂う心地のいい甘さは、
ガニェール氏らしいともいえる絶妙な味わいだ。
実はこのお皿は、既にお客様の間で
「すこぶる美味!!」と話題になっている、
コースの中でも特にご好評をいただいている一皿なのです。

四皿目が鰻だ。お皿の中には、
シャブリでマリネした鰻、燻製をかけた鰻、
茄子のコンフィとイベリコ豚のチョリソー、
仔牛の骨の出汁をベースに作ったソースにからめたキャベツの千切り。
やや力強い味わいにワインも進む。

次の手長海老のポワレはスパイシーな味。
海老は、シエナの土と名づけられた、
ガニェール氏オリジナルのスパイスにパン粉を混ぜたものをまとっている。

牛肉、チーズ料理と続いて、デザートへ。
フルーツを使ったものも多く、全体的に軽やかだ。
毎回形を変えて登場するチョコレートの一品、
「ショコラ ピエール・ガニェール」の今回のものは、
驚くほどすっきりとしたチョコレートゼリーと、
ココナッツとチョコレートを組み合わせたケーキを一緒に盛ったものである。
チョコらしからぬ爽やかさが新鮮で、
「夏もこんなにおいしくチョコレートを食べられるなんて」と、
きっと多くの方に喜んでいただけると思います。

涼しい秋を迎える前に、一度レストランに足をお運びいただき、
是非これらの味をお楽しみいただければと思います。

投稿者 PGT : 09:16

2006年08月07日

ガニェール氏来日<その2> 日本でのお気に入り

先日来日していたピエール・ガニェール氏は、
東京で一週間の滞在を終えたあと、
なんと軽井沢で一週間を過ごした。
実は、パリの店は、7月28日から8月28日まで
夏の休暇に入っているのである。

来日する前のパリは既に猛暑だったというから、
軽井沢はさぞ気持ちよかったことだろう。
ジョギングや筋トレなどに精を出したほか、
とあるホテルの厨房で、
ある焼き鳥屋さんのご主人が持参した鶏肉を使い、
そこに野菜を加えて炒めたあと、最後にシャンパンを大胆にふりかけ、
ささっとパスタを完成させたそうだ。
食べた人曰く、それはそれは美味だったと。
ガニェール氏の即興パスタ。一度食べてみたいですよね。

さて、先週のメールでちらっと触れた、
ガニェール氏が、忙しい東京滞在中、
「ここだけは!」
と願って行った飲食店について。

今まで東京でいくつもの飲食店で食事をした氏だが、
その中でもお気に入り中のお気に入りは、
白金にある蕎麦の店、「三合庵」である。
ご存知の方も多いと思うが、蕎麦はもちろん、
おひたしや茶碗蒸し、卵焼き、てんぷらといった料理も美味で、
そんなところもお気に入りのよう。さらには、
毎回、そばつゆまで飲み干してしまうガニェール氏なのである。
今回も大満足したようだ。

それからもうひとつ。
ガニェール氏には、東京にお気に入りの「癒し」スポットがある。
「パリにはないんだ。気持ちいいよね。疲れが取れる」
と、すっかり気に入っているのは、なんと「指圧」。
アイドルタイムにふと一時間ほどいなくなったときには、
どうやら近くの指圧の店に行っている様子なのだ。
実は以前は「足つぼマッサージ」に通っていたのだが、指圧を紹介され、
今では来日中毎日欠かさず通っている。言葉が通じない指圧店のご主人とは、
他のお客様に通訳をお願いしてコミュニケーションをはかっているようだ。
これで旅の疲れが取れ、厨房で元気にスタッフを指導してくれたのだから何より!

その賜物なのか、新メニューの出来は上々である。
新しいディナーコースも始まった。
徐々にご紹介していくつもりですので、どうぞお楽しみに。

誠に勝手ながら、8月13日(日)から21日(月)までは
夏休みとさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

投稿者 PGT : 09:06